仏BNP パリバ証券および 仏BNP プライムブローカレッジが15億相当の罰金

 2019.11.05  三和コムテック

FINRAは10月24日に、BNPパリバ証券とBNPプライムブローカレッジに対して、penny stock と呼ばれる低位株の入金および再販売、電信送金に関連したマネーロンダリング対策プログラムおよび監督が4年間にわたってできていなかったと指摘し、両社は日本円にして15億円相当の罰金を受けました。


FINRAによると、2013年から2017年にわたって、疑わしい可能性のある取引を検知・報告することが期待できるマネーロンダリング対策案を練って施行していませんでした。

2016年まで penny stock に関しては疑わしい可能性のある取引を発見するための監視を一切おこなっていませんでした。また、顧客によって預けられた penny stock を含め、その証券の再販が1933年証券法に照らし合わせて要項を満たしているか確認する監視システムや文書化された手順が施行されていませんでした。

これら問題の根本として、マネーロンダリング対策に必要な人員がまったく割かれていなかったとされています。例えばBNPは2年間の間で7万以上、金額にして2330億ドルを送金していますが、この期間の大半はブローカレッジ口座からの送金でアラートが出たものに対処する担当者は1人だけだったこのことです。

BNPパリバというとフランス屈指のメガバンクですが、グループ全体としてみたとき何度も罰金を食らっているような印象があります。その中で今回1人しか担当がいない例すらあったというのは驚きです。それと同時に、法規制以外には全くインセンティブがないであろうことが切実に伝わってくるので、マネーロンダリング対策の難しさを改めて感じました。

https://www.finra.org/media-center/newsreleases/2019/finra-fines-bnp-paribas-securities-corp-and-bnp-paribas-prime

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