注:本記事はiMagazine No.10に掲載されたものです。(c) iMagazine

先進のユーザー事例 System iへのデータ・インターフェース

フレッシュリミックス株式会社

会員のSystem iへ取引データをスムーズに転送
ASPサービスの付加価値向上へ

  • ASPサービスでの取引データを会員・関連企業の基幹システムで利用
  • WebアプリケーションからKONA経由でシステムへデータ転送
  • System i側では一切のプログラム修正なしにデータ・インターフェースを実現
! 青果流通向けにASPサービスを展開
「生産者と消費者をつなぐ」
 フレッシュリミックスはこのコンセプトの下、青果流通に向けた情報サービス・トータルプロバイダーとして、非常にユニークなビジネスモデルを展開している。
 生産者・中間流通・小売と、青果流通のプロセスにWebインフラを形成して、それぞれの流通業者に合わせた各種ASPサービスを提供。また「本当の市場.com」や「食宣伝.com」など、eマーケットプレイス型のコミュニケーションツールを通じて、ITを活用した新しい取引の仕組みを提供している。
 このほかにも、生産者のメッセージを、売り場に展開して消費者に伝える、フィールドマーチャンダイジング活動、青果物の生産および販売に関する総合的なコンサルティング活動、コンタクトセンター(お客様相談室)機能の提供や人材派遣など、IT以外の方法を組み合わせ、生産者と消費者をつなぐための総合的な事業を展開している。
 このなかで、同社が適用するASPサービスは3種類ある。
 まず、「FAN'S(Freshmix Agricultural Network System)」は、生産者と中間流通業者の間で行われる取引を正確かつ効率的に支援するシステムで、日々発生する受発注や在庫管理をオンラインで実行する。
 2003年からサービスを開始し、既に300社近いユーザー会員が利用し、800億円超の通貨高がある。
 また2006年に稼働した「eON(e-OrderNet)」は、スーパーや量販店など小売業者向けのオンライン受発注コミュニケーションツール。こちらも順調に運用が拡大している。
 そして間もなくサービスを開始する「N-システム」は、中間流通業者が自社の仕入れと販売を管理するためのシステム。商流(発注書〜請求)と物流(入荷〜出荷)の双方を一元管理することで業務の効率化をはじめ、業務の正確性の向上や単品の粗利管理などを実現できる。
 上記のシステムは、Windowsサーバー上で稼働するWebアプリケーションとして、ビジネスアプリケーションの開発・実行フレームワークである「Magic・eDeveloper」(マジックソフトウェア・ジャパン)やJava、.NETなどを使って開発されている。
 ASPサービスとして、月次で機能改廃を繰り返す同社では、生産性の高さやシステム変更の容易さを評価して、Magic eDeveloperを開発ツールとして採用している。  基本的にはユーザーがWebでアクセスして、提供されているさまざまな機能を利用するが、時としてフレッシュリミックス側のサーバーからユーザー側の基幹システムへデータを転送する必要が生じる。
 たとえば、フレッシュリミックスが提供されるASPシステム上でやりとりされた発注などの取引データを、会員・関連企業の基幹システムへ連携することで、請求や出庫などの基幹業務を効率化することが可能となる。

! System i側の修正不要でKONAからデータ連携
 このようにASPサービス側から取引データを連携する場合、ユーザー側の基幹システムがPCサーバーで稼働しているケースでは、テキストデータをFTPで転送することでインターフェースを実現している。
 一方、基幹システムがSystem i上で構築されている場合は、バッチ処理にしろ、オンラインにしろ、フレッシュリミックス側のサーバーからデータを受け取るためのプログラムの追加やユーザー・インターフェースの作成が必要になる。
 ところが、「KONA」(三和コムテック)を利用することによって、System i側のプログラムを追加・修正することなくインターフェースを実現することができる。「System iへのインターフェース機能の実装には、これまで大きな工数を必要としてきました。そこでユーザー側に負担が生じないインターフェースの作成手段がないかを検討し始めました」と、吉田晃久取締役と情報統括室室長は語る。
 そして採用したのが、「KONA」(三和コムテック)である。
 KONAは、既存のホスト資産とWebの柔軟な統合を実現するソリューションである。既存システムの変更・カスタマイズを一切必要とせずにWebシステムを構築可能である一方、複数の異機種ホストからのデータ連携を可能にする。
「さまざまな手法を検討しましたが、KONAであればSystem i側のプログラムは一切修正せずにデータ連携が可能で、また当社側の導入も非常に容易であることがわかりました」と語るのは、情報統括室統合システム開発チームの松本隆幸マネージャーである。
 データの流れは、以下のようになる。フレッシュリミックス側では、KONAを搭載したPCサーバーを設置する。Magic eDeveloperで開発したWebアプリケーションがユーザー側のSystem iへ取引データを転送する場合、まずKONAサーバーに送る。そしてKONAから、ユーザー側の5250画面へ転送するだけだ。ユーザー側のSystem iから見れば、KONAは専用線で接続したセッション端末の一つにすぎない。
 ASPの付加価値サービスの一つとして検討を開始したが、今後はSystem iと周辺のPCシステムの統合ソリューションとして、積極的に取り組んでいく方針であるという。
 N-システムの本稼働も加わって、生産者と消費者をつなぐ同社のサービスは、大きくパワーアップしているようだ。


[顔写真1]
COMPANY PROFILE
フレッシュリミックス株式会社
設立:2000年
本社:東京都千代田区
資本金:1億円
売上高:32億円 従業員数:180名
http://www.freshremix.co.jp/index.html